TailsOSをクリプトに利用してもおもしろいかなと思い、 カチカチでお固いやつですが、ちょっと試しにスパイシーにワサビ入りにしてみます。
ちと変わったOSなのでちょっと追加作業が必要です。 多分もっとスマートな方法があるかもしれませんが、ご参考まで。
一番の違いは、データーを保持するために設定が必要というところで、 そのまま使って再起動したらデーターは全て消えてしまいます。
- アプリのデーターの永続化
- アプリのインストール
の2点の作業が必要になります。
データーの永続化
事前に永続化領域を作成しておきましょう。(説明は割愛) さて、Wasabiデーター保持はデフォルトの設定を少しいじって割り当てることにします。
/live/persistence/TailsData_unlocked/persistence.conf
が永続化の設定ファイルになっています。中身はこんな感じで、ファイルの位置とソース名のリストです。
/home/amnesia/Persistent source=Persistent
/var/lib/gdm3/settings/persistent source=greeter-settings
/home/amnesia/.mozilla/firefox/bookmarks source=bookmarks
/etc/NetworkManager/system-connections source=nm-system-connections
/var/cache/apt/archives source=apt/cache
/var/lib/apt/lists source=apt/lists
/home/amnesia/.thunderbird source=thunderbird
/home/amnesia/.gnupg source=gnupg
/home/amnesia/.electrum source=electrum
/home/amnesia/.ssh source=openssh-client
/home/amnesia source=dotfiles,link
そして、デフォルトのフォルダーは以下のようになっていました。 作業はRootTerminalで行います。通常のターミナルだとsudoのたびにパスワードを入力する必要になります。
amnesia@amnesia:/live/persistence/TailsData_unlocked$ ls -la
[sudo] password for amnesia:
total 72
drwxrwx---+ 14 root root 4096 Feb 22 01:11 .
drwxr-xr-x 3 root root 60 Feb 22 01:10 ..
drwxr-xr-x 4 root root 4096 Feb 15 06:36 apt
-rw-r--r-- 1 root root 0 Feb 15 06:36 apt_sync_completed
-rw-r--r-- 1 root root 0 Feb 15 06:36 apt_sync_started
drwx------ 2 amnesia amnesia 4096 Feb 15 07:15 bookmarks
drwx------ 2 amnesia amnesia 4096 Feb 15 06:39 dont-ask-again
drwx------ 2 amnesia amnesia 4096 Feb 22 01:23 dotfiles
drwx------ 6 amnesia amnesia 4096 Feb 21 04:59 electrum
drwx------ 3 amnesia amnesia 4096 Feb 15 06:38 gnupg
drwx------ 2 Debian-gdm Debian-gdm 4096 Feb 15 06:39 greeter-settings
-rw-r--r-- 1 tails-persistence-setup tails-persistence-setup 0 Feb 15 06:36 live-additional-software.conf
drwx------ 2 root root 16384 Feb 15 06:36 lost+found
drwxr-xr-x 2 root root 4096 Jan 27 18:33 nm-system-connections
drwx------ 2 amnesia amnesia 4096 Feb 15 06:39 openssh-client
-rw------- 1 tails-persistence-setup tails-persistence-setup 500 Feb 22 01:11 persistence.conf
-rw------- 1 tails-persistence-setup tails-persistence-setup 500 Feb 22 01:11 persistence.conf.bak
drwx------ 4 amnesia amnesia 4096 Feb 22 01:05 Persistent
drwx------ 2 amnesia amnesia 4096 Feb 15 06:39 thunderbird
Wasabiは起動時に.walletwasabi
フォルダーを作ります。
必要になるものはその中にある、Wallets
だけなのですが、
起動するたびにちょっとしたファイル(ブロックチェーンの一部?)のダウンロードに時間がかかったりもするので、
シンプルに全てを永続化しておきます。
永続化設定ファイルに以下
/home/amnesia/.walletwasabi source=wasabi
を追加し、“wasabi”(ソース名と同じ名前)フォルダーを/live/persistence/TailsData_unlocked
以下に作ります。
他のフォルダーと合わせて所有者と権限を設定しました。
$ mkdir wasabi
$ chown amnesia.amnesia wasabi
$ chmod 700 wasabi
再起動すると、フォルダーが作られます。 設定アプリをのぞいてみると、新しく追加されているので問題なく動くと思います。 (問題があったら追記します)
アプリのインストール
aptコマンドでインストールできる場合はそのままTailsが自動で次回再起動時にインストールするように設定を行ってくれるようですが、 dpkgによるインストールの場合は毎回手動で行う必要があります。
ダウンロードしたファイルはPersistence内であればどこでも構いませんが、とりあえず
/home/amnesia/Persistence/Applications/
に保存しておきました。
Downloadsフォルダー内に置いたままだと再起動時にファイルが消去されてしまいます。
インストールは以下のコマンドで行います。
amnesia@amnesia:~$ sudo dpkg -i /home/amnesia/Persistence/Applications/Wasabi-1.1.12.4.deb
運用
運用も独特です。 データーに関しては上記の設定で保存が可能になりましたが、 アプリは起動するたびにインストールする必要があります。
ちょっと面倒ですが、 Terminalを立ち上げて、 コマンドでわさびをインストールします。インストール後はアプリアイコンも登録され、Winキーからwasabiと入力すれば起動できます。
amnesia@amnesia:~$ sudo dpkg -i /home/amnesia/Persistence/Applications/Wasabi-1.1.12.4.deb
起動スクリプトでインストール作業をできないかと調べて見ましたが、 、須藤さんにちょっと邪魔されたりで、 途中で面倒になってしまって放置。 まぁ、毎日使うわけでは無ければこちらの方法で我慢のほど。。
これで暗号通貨を扱う端末を切り分けられるますし、まぁちょっとだけ安心なのかなと。 インターネットへの接続もオニオンルーター経由なので、Electrumのウォレットをこちらで動かすのもお勧めできます。
※ 試しにTrezorSuitesというソフトも試して見ましたが、TrezorBridgeのインストールが必要とのことで断念。